たまプラーザは横浜市青葉区に位置し、多摩田園都市の一角を占める街です。かつて田畑と山林だった土地で、1960年以降に東急電鉄による土地区画整理事業で造成されました。国内で初めて住民発意による建築協定がつくられた、景観に対する意識が非常に高い街です。1987年には、かながわのまちなみ100選「すまいのまちなみ」を受賞。2005年には、住まいのまちなみコンクール「住まいのまちなみ賞」を受賞しています。また、鉄道建築協会の2010年最優秀協会賞を最寄駅となる「たまプラーザ駅」の新駅舎が受賞しています。
「プラーザ」とはスペイン語で「広場」という意味で、多摩田園都市の中心となる街として開発が進められました。駅周辺には百貨店やショッピングモールがあり、日用品はもちろん休みの日のショッピングも楽しめます。たまプラーザ駅からは、ほぼ全ての列車が地下鉄半蔵門線へ直通し、渋谷はもちろん表参道や大手町まで乗り換えなしで行けます。近年、たまプラーザ駅と周辺商業施設が再開発され、巨大ターミナルへ生まれ変わりました。現在、新たに「美しが丘西」が造成され分譲が進んでいます。
静かな住環境の邸宅街
たまプラーザは戸建住宅からマンション、団地まであり、ライフスタイルに合わせた住まいを見つけることができます。駅から続く歩行者専用道路を進むと、はじめに「たまプラーザ団地」が現れます。古い建物にもかかわらず、緑豊かな環境とたまプラーザ自体の魅力と相まって、大変人気がある物件です。この団地を抜けると、戸建住宅街が広がります。たまプラーザは大きな住宅が多く、個性的なデザインの建物がちらほら見受けられます。生活道路の一部はU字や渦巻き状の設計で、その先を袋小路（クルドサック）にして円形ロータリーが置かれています。この設計によって住民以外の車が通過することが無くなり、静かな住環境が保たれています。歩行者専用道路はショートカットできるため重宝されており、専用道路沿いに表玄関を構える住宅も珍しくはありません。
手入れが行き届いた緑地
たまプラーザは美しい並木道があることで有名です。これらの木は開発時に植えられ、街とともに成長していきました。住民の景観に対する意識が高く、市民ボランティアによって丁寧に手入れされています。
たまプラーザの北側は川崎市の菅生（すがお）緑地に面しています。緑地内は森林が生い茂り、鳥のさえずりが聞こえる静かな環境で、お弁当を持って遊びに来る親子連れも見られます。街の中は児童公園が均等に設置されているほか、野球場や各種遊具を備えた美しが丘公園あります。横浜の各区には、図書室や工作コーナーを備えたログハウスが建てられており、青葉区にはこの美しが丘公園にあります。
必見!!歩行者専用道路の先駆け
たまプラーザは、国内で初めて本格的な歩行者専用道路を導入した街です。当時の法的な問題から、緊急車両が乗り入れ可能な一般道路として整備されました。歩行者専用道路は、住宅街からショッピングモールを通り、たまプラーザへ直結しています。幹線道路とは立体交差されており、街の中に架けられた太鼓橋の歩道は、たまプラーザの象徴的な景観の一つになっています。現在、タイルなどの老朽化から部分的に改修工事が進められています。
たまプラーザ駅周辺の新築戸建て（リクルートSUUMO）
たまプラーザ駅周辺の新築マンション（リクルートSUUMO）
たまプラーザ駅周辺の土地（リクルートSUUMO）
横浜たまプラーザと似たような街
- 千葉市あすみが丘（千葉県） 東急グループが開発した第二の田園都市。
- 多摩センター・唐木田（東京都） 充実した商業施設と閑静な街並み。
- 成田ニュータウン（千葉県） 街を一周する歩行者専用道路がある街